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頭痛外来

頭痛外来を受診される皆様へ

当院の頭痛外来では、記入いただいた問診票(またはオンライン予約の問診情報)をもとに診察をさせていただきます。診断に必要な場合は即日MRI検査を行います。
もし他の病院で頭部MRI検査をお受けになったことがあり、画像データが記録されたCDをお持ちでしたらご持参のうえ受付にご提出下さい。


頭痛外来で医師に伝えていただきたいこと

  1. いつ、どのように頭痛が起こったか
  2. 痛みが持続する時間
  3. 頭痛の頻度
  4. 痛む場所はどこか
  5. どのように痛いか(締め付けられるような痛みなど)
  6. 痛みの強さ(寝込む、学校を休むなど)
  7. 頭痛以外の症状の有無(吐き気、嘔吐、前兆など)
  8. 頭痛を悪化させるもの、軽くするものは何か
  9. 日常生活への支障の程度
  10. 薬の効果

頭痛が起きたときにこれらの情報を記録し、医師の診察を受ける際にお持ちいただくと、伝わりやすくなります。頭痛ダイアリーへの記録は、診察と治療に役立ちます。


頭痛の分類

一次性頭痛

片頭痛

典型的な片頭痛は、頭の片側にズキズキと脈打つような痛みを感じます。中等度から重度の頭痛で、4~72時間続きます。吐き気がする、体を動かす(歩く、階段昇降など)と頭痛が悪化する、光がまぶしかったり、周囲の音に敏感になったりするといった特徴があります。暗くて静かな場所でじっとして頭痛をやり過ごすという方もいます。18歳未満の小児では頭痛の続く時間は2時間くらいで短いことがあります。片頭痛と診断された方には片頭痛専用の薬が有効です。

片頭痛

月経時片頭痛

片頭痛に悩む女性の約半数は、片頭痛発作が月経周期に関連して起こることに気づいています。頭痛ダイアリーを用いた調査では、月経数日前から月経中にかけて、片頭痛発作が起こることが多いです。月経に関連して起きる片頭痛発作は、他の時期に起こる片頭痛よりも重く、長引き、治療の効果が出にくいことが多いと言われています。
当院では、女性医師が診察を行っています。月経時片頭痛の症状や治療法について、お気軽にご相談ください。

生理と頭痛

緊張型頭痛

一次性頭痛のなかで最も多い頭痛です。猫背やうつむいてスマートフォンを眺める姿勢(スマホ首)によって頭頚部の筋肉が緊張すると、痛みを生じる物質が放出され、頭痛を起こします。頭痛の強さは軽度から中等度で、後頭部や頚部(首)の鈍い痛み、圧迫感や締めつけ感です。痛みは頭の両側に起こり、30分~7日間続きます。
頚肩のマッサージ、肩を温める、姿勢を改善すると頭痛が緩和されることが特徴です。鎮痛薬の他に筋弛緩薬、漢方薬が使用されることがあります。

緊張型頭痛

三叉神経・自律神経性頭痛(群発頭痛)

男性に多い頭痛です。一側の眼の周りのきわめて激しい痛みで、痛みは15分~180分続きます。眼の充血、鼻つまりや顔面の発汗などの症状も頭痛と一緒にみられます。一度頭痛が始まると継続的に痛みが現れ、群発期(発作期)と呼ばれます。頭痛の起きない寛解期があります。
三叉神経の過剰な興奮や脳の視床下部という部位の活性化が群発頭痛の発症に関係していると考えられています。スマトリプタンという薬が使われます。

群発頭痛

後頭神経痛

後頭神経痛は、首から後頭部や頭頂部にかけて、ピリピリ、ズキズキ、チクチクとした痛みや、ビリッと一瞬電気が走ったような痛みを繰り返し起こします。特徴としては、一度頭痛が始まると数日から数週間続く、首を急に前や後ろに動かすと痛みが生じる、髪のブラッシングや頭皮を触ると痛みが起こる、などが挙げられます。
後頭部の筋肉の間を走行している大後頭神経や小後頭神経が過敏になって起きる神経痛です。肩こりや首こりがあり、首まわりの筋肉が硬い人は後頭神経痛になりやすい傾向があります。
長時間のうつむき姿勢(スマホ首)、ストレートネック、加齢による頚椎の変形も大きく影響しますので、日々の姿勢や生活習慣の見直しも大切です。

後頭神経痛

二次性頭痛

頭頚部の外傷による頭痛

頭部外傷、むち打ち、開頭手術の後に発症する頭痛です。
頭頚部外傷の受傷や開頭手術を受けてから7日以内、または意識の回復から7日以内に頭痛が始まります。
3ヶ月以内に頭痛は良くなることが多いですが、3ヶ月を超えて頭痛が続く場合は持続性頭痛と言います。

頭頚部血管損傷による頭痛

脳卒中(脳梗塞脳出血くも膜下出血など)や、脳血管の病気(脳動静脈奇形、もやもや血管症、血管炎など)によって起こる頭痛です。
可逆性脳血管攣縮症候群という脳血管が収縮と拡張を繰り返すことで頭痛を来す病気も含まれます。可逆性脳血管攣縮症候群は、1分以内にピークに達する雷鳴頭痛が特徴です。女性に多く、入浴・シャワー、くしゃみなどがきっかけとなって頭痛が起こります。頭痛は1~3時間続き、1~2週間は繰り返して起き、4週間以内に治ります。
血管障害による頭痛はいずれも緊急性が高く、迅速な診断と治療が必要です。特に、脳動脈瘤破裂や動脈解離は生命に関わりますので、早期の診断と治療が重要です。

非血管性頭蓋内疾患による頭痛

血管以外の頭蓋内の病気、例えば、脳腫瘍、水頭症、てんかん発作、髄膜炎などによる頭痛です。原因となる病気によって症状、治療法は様々です。

脳腫瘍

ホメオスターシス障害による頭痛

ホメオスターシスとは体温、血圧、血糖値、呼吸など体の生理的な状態を正常に保ち維持しようとする仕組みのことですが、睡眠時無呼吸性頭痛はこの分類に含まれます。睡眠時無呼吸性頭痛は、睡眠後に起こり、両側の圧迫感が特徴で、4時間以内に治ります。
収縮期血圧が180mmHgまたは拡張期血圧が120mmHg(あるいはその両方)に上昇すると見られる高血圧性頭痛もこの分類に含まれます。

薬物の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛、MOH: Medication-overuse headache)

頭痛の治療薬を過剰に使用すると、頭痛の頻度が増えてきて連日のように頭痛が起こるようになります。
月に15日以上頭痛があり、頭痛治療薬を月に10~15日以上、3ヶ月以上服用している場合は、薬物の使用過多による頭痛の可能性が疑われます。
薬物の使用過多による頭痛で最も多いのは、複合鎮痛剤(市販の鎮痛剤が代表例です)による頭痛です。市販薬は気軽に手に入りやすいこともあり、飲み過ぎには注意しましょう。その他、非ステロイド性抗炎症薬、アセトアミノフェン、片頭痛の治療に用いられるトリプタン製剤などによって誘発されることがあります。
頭痛ダイアリーを使って服薬日数を確認するようにしましょう。
薬物の使用過多による頭痛の治療の原則は、原因薬剤の中止です。代わりに頭痛予防薬を内服します。


頭痛でお悩みの方へ

「たかが頭痛」「いつもの頭痛」で病院に行くのは大げさと感じて受診を躊躇する方がいらっしゃいますが、頭痛の原因は多岐にわたります。特に脳腫瘍や脳卒中などの二次性頭痛の場合、重篤な症状に進行して命に関わる状態になることもあります。危険な頭痛ではないと安心するためにも一度専門の医師の診断をお受けになることをおすすめします。
頭痛は仕事の生産性を低下させ、日々の生活の質を低下させます。仕事に支障をきたしたり学校生活が思うように送れなくなることも珍しくありません。
頭痛には様々な分類・タイプがあり、それぞれに適切な治療法があります。上手に治療ができれば症状は確実に良くなり、生活の質(仕事のやりがいや充実した学校生活、余暇の楽しみ)を取り戻すことができます。
このページが、専門医療機関で診断を受けてみようと思うきっかけになり、頭痛治療が功を奏して皆様の生活がより良いものに変化したとしたら、こんなに嬉しいことはありません。

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