MRI検査とは
MRIとは磁気共鳴画像（Magnetic Resonance Imaging）の略です。
MRI検査では、磁石と電波を用いて人体の内部構造を画像化し、詳細な画像撮影を行います。また、造影剤を使用することなく体内の主要動脈を撮影できるため、脳血管疾患の診断や脳ドックに適しています。
CT検査とは異なりエックス線を使用しないため、患者様に放射線を照射することはありません。
当院のMRI検査の特徴
高画質な撮影
1.5テスラのシーメンス社ドイツ製MRIを設置しています。
高速スキャンで撮影時間を短縮することができます。撮影時間を短縮しながらも、ディープラーニング機能を用いた高画質撮影が可能です。
当院では、検査室やMRI機器内部が明るい設計になっており、ご高齢者やお子様でも検査を受けやすい環境に配慮しています。
即日MRI検査に対応
当院では、即日のMRI検査に可能な限り対応しています。
症状を問診・診察させていただき、MRI検査が診断に必要かどうか判断します。その後、MRI検査を安全に受けていただくために、心臓ペースメーカーなどのMRIに不適合な金属が体内にないことを確認してから検査を実施します。MRI検査後当日中に、撮影した画像をお見せして検査結果をご説明いたします。
医療連携
横浜市立大学病院の画像診断専門医と遠隔連携しています。稀な疾患や珍しい検査画像の場合には専門家による意見を参考に総合診断をしています。
MRI（磁気共鳴画像）検査とMRA（磁気共鳴血管撮影）検査について
MRI検査
MRI検査は、脳、脊髄、血管、心臓、内臓、筋肉、軟部組織、関節などを画像化することができます。脳神経外科の分野では、脳梗塞、脳出血、脳萎縮、脳腫瘍、脳動脈瘤などの病気を診断するためにMRI検査が用いられます。
MRA検査
MRI検査の一部であるMRA検査は、脳の血管全体を画像化します。動脈硬化による脳内の血管狭窄、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤、動静脈の血管奇形などを診断することができます。頚部（首）の血管も撮影することができます。頚部の血管にプラークという血管狭窄の病変があると将来脳梗塞を起こすリスクが高くなりますので、糖尿病や高脂血症の既往がある方は、頚部の血管を詳しく検査することも重要です。
MRI検査で見つかる病気
| 体の部位（検査部位） | 発見される主な疾患 |
|---|---|
| 脳・頭部 | くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳動脈瘤、脳動脈解離、脳動静脈奇形、もやもや病、アルツハイマー病、慢性硬膜下血腫など |
| 脊椎・脊髄 | 脊髄腫瘍、頚椎症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど |
| 四肢 | 腱板断裂（肩）、骨挫傷（膝）、骨肉腫、前十字靭帯断裂、大腿骨頭壊死、転移性骨腫瘍 など |
| 肝臓・胆嚢・胆道・膵臓 |
肝臓がん、膵臓がん、胆道がん、胆嚢がん など |
| 子宮・卵巣 | 子宮がん、子宮筋腫、卵巣がん、卵巣のう胞など |
| 前立腺 | 前立腺がん、前立腺肥大など |
MRI検査を受ける方へ
検査の手順
- 心臓ペースメーカーなどMRIに不適合な金属が体内にないか確認するため、MRI問診票にご記入いただきます
- 検査室の外で身につけている金属類を全て取り外します
- 検査室に入り寝台に仰向けに横になります
・撮影時間は検査内容により前後しますが、およそ20分程度です
・検査中にご気分が悪くなった場合は、呼び出しボタンでお知らせください
検査を受ける時に気をつけていただきたいこと
- MRI検査は磁石と電波を用いて人体の内部構造を画像化する検査ですので、検査室内に金属製品や電子機器を持ち込むことができません。例えば、補聴器、アクセサリー装飾品、腕時計、ポケットの中の鍵、エレキバン、使い捨てカイロ、財布、携帯電話などは検査室内に持ち込めません。
- 心臓ペースメーカー（MRI対応機種を含む）、植え込み型除細動器、人工内耳をご使用の方はMRI検査を受けることができません。
また、以下の手術を受けられた方はMRI検査が可能かどうか予め手術を受けた医療機関にお問合せください。
- 水頭症シャント手術や脳動脈瘤クリッピング手術
- 内視鏡手術を受け、止血クリップ等を使用した方
- 過去3ヶ月以内に心臓ステント手術や血管内ステント手術を受けた方
- 心臓人工弁の手術
- 脳深部刺激装置や脊髄刺激装置をご使用中の方
- 骨折などの治療により体内に金属が入っている方
- 膝や股関節の人工関節手術
- 義眼、義足、義手を使用中の方
- 歯科インプラント
など
医療用の金属以外にも以下の注意事項があります
化粧品
化粧品の中には磁性体を含むもの（マスカラ、まゆ墨、アイライナー、アイシャドウなど）があり、検査画像に影響を与えるだけでなく、目の粘膜や皮膚を傷つける可能性がありますので、検査当日は付けずにご来院ください。
カラーコンタクトレンズ
金属製の製品がありますので、検査当日は付けずにご来院ください。または検査前に取り外してください。
マグネットネイル、ミラーネイル、ジェルネイル
検査当日は付けずにご来院ください。
白髪染めスプレー、増毛パウダー
製品によって金属成分が含まれている場合がありますので、検査当日はお使いにならないでください。
刺青、アートメイク
素材によっては火傷や変色の可能性があり、検査ができない場合があります。
